こんばんは。キタダハルキです。
今日はレタスを買おうとしたら恐ろしいぐらい売れてて…なんでまた?と思っていたんですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日のTSUTAYA DISCAS日記、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【アンダーグラウンドフレーバーがありつつ、ちゃんと聴きやすい貴重な一枚】。
それではレビューしていきたいと思います。
■グレイゾーン/RHYMESTER(2004)
キング・オブ・ステージ。
日本のヒップホップの重鎮格…って言うのはご本人が嫌がるかもしれませんがそれぐらい重要なポジションのアーティスト、ライムスターのメジャー3rdアルバムです。
アンダーグラウンドのデンジャーな香りがするドラムンベース調が主体のトラック『スタンバイ・チューン(M-1)から幕開けて、上記の『現金に体を張れ(M-3)』やとたどり着くんですけど…やっぱり名調子、ただただ下品になりかねないものが気持ちよく口から出てるんですよ。
その気持ちよさってのは…結構痛いとこをついて言ってるけれどきっちり韻を踏み切れていているのがなんだかんだデカいんだと思うんですよね。このリリックづくりのテクニックが足りなかったりするとその快が減ってしまって毒が悪目立ちして「ヒップホップ文化にかこつけやがって…」みたいな映り方をするんやろうなぁ、とか思ったり。
それはおいといて本編の話に戻りますが…
アコースティックでタフでシンプルなループがクールな『ザ・グレート・アマチュアリズム(M-5)』、覚えていないからには覚えていない、とついつい連呼したくなる『お ぼ え て い な い(M-11)』、全部、部屋ん中のひとり言みたいなもんで、こんなことも考えるよねって受け止めてもらえたら一番理想的、とMummy-Dが語る当アルバムのリリック解釈のコアとなる、クレイジーケンバンド演奏の特にギターの色気が目立つキラーチューン『WELCOME2MYROOM(M-14)』など、きちんとキャッチーな耳残りをクリアできているんですよね。だから、庶民からおかみへのカウンターで風刺・政治的なフレーバーがかなりあってもお勧めできる貴重な作品でもあります。
ただし、その…部屋の中の独り言、って解釈に関しては…当時と違い公表物には許されにくい時代になってきたなぁとは思います。以前はネットがまだまだの時代でしたしある意味ゾーニングができてたんですけど、今は噴きあがった個人が暴走してしまう時代ですしね…。
それでも、アンダーグラウンドフレーバーを出しつつ聴きやすいヒップホップという非常に貴重な一枚なんで、ぜひ試しに聴いてみてほしいと思う一枚ですね。
■終わりに:アンダーグラウンドの流れあるヒップホップとして…
レビューは以上になりますが…
ライムスターはアンダーグラウンドの流れもあるヒップホップとして、真っ先に勧めやすい存在だと思います。
ハードなリリックに「おもしろおかしさ」が伝わってくるんで、なんというか…やたらとマジレス、みたいな捉え方さえしなければ、思想関係なく気持ちよく聴いていられるんじゃないか?と私は思いますね。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
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↓現在、日本のヒップホップシーンの頂点に君臨するCreepy Nutsのリスナーに勧めるなら?という記事で当作品を紹介しています。R指定は当作品をきっかけに自作のラップを始めた、ということなんで…きわめて重要なルーツですよね。
※前回の当カテゴリの記事はこちら。デビュー盤ながらあまりにも確かな技術。ルーキーらしさはないけれど安心して気持ちよく聴いてられるファンク・ミクスチャー作品です。

