2026-01-01から1年間の記事一覧
カリフォルニアのアンビエントアーティスト、Tycho(ティコ)の4thアルバム『Epoch』をレビュー。3部作の完結編となる本作は、前作までの静謐な空気感から一転、肉体的なドラムやベースが際立つポストロック的なアプローチへと進化。変化ゆえの戸惑いと、ア…
テキサスのサイケデリック・ロックバンド、クルアンビンの2ndアルバム『Con Todo El Mundo』をレビュー。中東やラテンの影響を深めたエキゾチックなグルーヴと、空気を途切れさせない圧倒的な演奏力が生む唯一無二の音世界。日常を忘れ、どこか遠くへ浸りた…
ブライアン・イーノのアンビエントシリーズ第3弾、ララージの『Ambient 3: Day of Radiance』をレビュー。ハンマーダルシマーが奏でるガムラン調の華やかな響きと、瞑想的な静寂が同居する唯一無二の一枚。単なる「鎮静」を超え、内側から意識を覚醒させるよ…
スウェーデンのガレージロックバンド、ザ・ハイヴスの2ndアルバム『Veni Vidi Vicious』をレビュー。冒頭からアクセル全開で駆け抜ける潔いサウンドと、ソウルカバー「Find Another Girl」で見せる緩急の妙を解説します。ムシャクシャした気持ちを吹き飛ばす…
月刊ヘビープレイ紹介企画・2026年5月号。今月はジェイソン・フォークナーの美メロが光る名盤を筆頭に、くるり、セイント・ヴィンセント、デフトーンズ、スペアザといった、ジャンルを越えて「今、心から推せる」クセの強い5枚を厳選。再生回数が止まらない…
Tempalayの2ndアルバム『from JAPAN 2』をレビュー。中毒性のあるサイケデリックな浮遊感はそのままに、驚くほど美しく人懐っこいメロディが際立つ本作。「革命前夜」や「革命」といった代表曲を軸に、ヒップホップ要素やハードサイケを自在に横断する、まさ…
ブルックリンのインディーロックバンド、TV On The Radioの4thアルバム『Nine Types Of Light』をレビュー。前作『Dear Science』のポップさから一転、アーティーなデジタル・ソウルへと深化。独特な後ノリのグルーヴと強いクセを持つメロディが聴き手をふる…
日本を代表するローファイ・ヒップホップの先駆者、Nujabesの2ndアルバム『Modal Soul』をレビュー。ジャジーで美しい旋律と、一生懸命聴かなくても心地よく流れる「優しい時間」の魅力を紐解きます。発表から約20年が経った今も全く色褪せない、抽象的で奥…
Charli XCXの6thアルバム『Brat』をレビュー。世界的なミームとなった本作の、クラブミュージックとしての手触りや中盤のピーク感を考察。特に「聖歌的な美しさ」を感じさせる名曲『Everything Is Romantic』を激推ししつつ、アルバム構成への率直な課題感や…
「言葉」すら拒絶したくなるほど深く落ち込んだ日、私を救ったのは励ましの言葉ではなく、ただそこに流れる「音」でした。Nujabesの『Feather』を通じて感じた、淀みを洗い流すような音楽の力と、正気を保つための生存戦略としての音楽体験について綴ります。
SPECIAL OTHERSの4thアルバム『THE GUIDE』をレビュー。灯台のジャケットが象徴するように、インストゥルメンタルでありながら「導く」という強い意志を感じさせる一作です。代名詞である温かなグッドメロディはそのままに、プログレ的アプローチや即興性と…
ブライアン・イーノとハロルド・バッドの共作『Ambient 2: The Plateaux Of Mirror』をレビュー。アンビエント・シリーズ第2弾となる本作は、ピアノの「具体性」によってシリーズ中最も聴きやすい一枚。リラックスタイムやヨガのBGMとしてiTunes再生数70回を…
ザ・ストロークスの伝説的デビュー作『Is This It』をレビュー。ハイファイな音作りが主流だった時代に、シンプルで「けだるい」隙間のあるサウンドで現れたロックンロールの救世主。名曲「Someday」や「Last Nite」が持つ、余裕と優雅さを備えた色気の正体…
ケンドリック・ラマーの6thアルバム『GNX』をレビュー。現在のヒップホップシーンの中心核による本作は、複雑な自己批判と圧倒的な自信が交錯する一作。長尺が多かった過去作に比べ、44分というタイトさで非常に聴きやすく、ヒップホップに馴染みがない方に…
「いいアルバム」の定義とは何か?音楽批評を日々発信する筆者が、独自の視点でその具体性に迫ります。演奏の巧拙だけでは測れない「楽曲の求める像と表現の合致」という本質的なポイントや、直感を言語化することの意義について綴ります。
ファラオ・サンダースの1969年の名盤『Karma』をレビュー。フリージャズへの警戒心を解く穏やかな幕開けから、ヨーデル唱法が炸裂する混沌の極致へ。一筋縄ではいかないスピリチュアル・ジャズの深淵を、「門前払いされずに招かれる」独自の視点で紐解きます…
ジェイソン・フォークナーの1st『詠み人知らず』をレビュー。驚異的な多重録音で紡がれるのは、止まることのない美麗なメロディの奔流。温度が上がりすぎず、飽きのこない「ずっと食べてられる」ポップスの理想形がここに。当時の低セールスが信じられないほ…
ビートルズの歴史的傑作『サージェント・ペパーズ』をレビュー。かつて「不気味さ」に壁を感じていた筆者が、いかにしてこのサイケデリックな名盤の面白さに目覚めたのか。一生懸命聴くのを一度諦めた時、曲の境界線が融け、アルバムが一枚画のように繋がり…
マカロニえんぴつの3rdフルアルバム『physical mind』をレビュー。15曲中8曲が大型タイアップという驚異的な構成ながら、落ち着いた作風でまとめ上げた彼らの演奏力と堅実さを考察。非タイアップ曲『NEVERMIND』で見せるプログレッシブな一面や、次回作への…
音楽の価値はセールスだけでは決まらない。チャートインギリギリ、あるいは圏外という不遇な扱いを受けながらも、聴けば確実に心に刺さる邦楽名盤5枚を厳選。YOGURT-pooh、阿部芙蓉美、SLY MONGOOSEなど、知られさえすれば熱狂的なファンを生むはずの珠玉の…
ミシガンのファンクバンド、ヴルフペック(Vulfpeck)の2ndアルバム『The Beautiful Game』をレビュー。ジャクソン5を彷彿とさせるキャッチーな「Animal Spirits」から、緻密なインスト、現代のフェス風景が浮かぶ洗練されたサウンドまで。ポップさとマニア…
日本のパンクバンド、BUNGEE JUMP FESTIVALのメジャー1stアルバム『Wasteland』をレビュー。TSUTAYA DISCAS加入の決め手となった、筆者にとって思い入れの深い一作。ブルーハーツの系譜を感じさせるグッドメロディと、今にも壊れそうな焦燥感や「拗れ」が同…
くるりの衝撃的な1stアルバム『さよならストレンジャー』をレビュー。「ストレートなロック」と「非凡な実験性」が同居する本作。名曲「東京」や「虹」の輝き、そして大学時代のコピバン経験で気づかされた「オールドタイマー」の説得力。なぜ彼らが第一線を…
椎名林檎が自作曲を封印した異色のコンピ盤『禁じ手』をレビュー。客演や共作のみという括りながら、作家陣の深い理解と彼女自身の編曲により、紛れもない「椎名林檎のアルバム」として結実。伊秩弘将、加藤ミリヤ、伊澤一葉ら多彩な才能が、彼女の揺るぎな…
iTunesの楽曲数が65,000曲を超え、iPod classicの「RAMの限界」に直面。SSD換装でも解決できないリンゴループを乗り越え、あえて「2台持ち」という運用に辿り着いた理由と、20年連れ添う相棒への愛着について綴ります。
LAのインディートロニカ・バンド、フォスター・ザ・ピープル(Foster The People)の1stアルバム『Torches』をレビュー。世界的ヒット曲「Pumped Up Kicks」をはじめ、洗練されたサイケデリアと普遍的なメロディが融合。評論家の評価を超え、一流ミュージシ…
アンビエント・ミュージックの先駆者、ブライアン・イーノの名盤『Ambient 1: Music For Airports』をレビュー。空間を豊かに満たすミニマルな音像が持つ「沈静」の機能や、ヨガなどのケアにも最適な癒やしの魅力を解説します。環境音楽の原点にして究極の一…
サザンオールスターズの金字塔、12thアルバム『Young Love』をレビュー。かつてサザンに苦手意識を持っていた筆者が、全枚制覇を決意するきっかけとなった本作の魅力を解説。『愛の言霊』など多彩な楽曲が織りなす「顧客満足度の鬼」とも言える圧倒的な構成…
ちゃんみなプロデュースのガールズグループ・HANAの待望の1stアルバム『HANA』を最速レビュー。「Drop」から「Blue Jeans」まで、シンデレラストーリーを駆け上がったシングル曲の圧倒的なクオリティと、名刺代わりの一枚としての構成を解説。大きな山を獲っ…
ブログ毎日更新4年目を前に、過去の音楽レビューを振り返る。リンク整理の中で気づいた「書く体力」の向上と、当時の情報量不足への向き合い方。ケイト・ブッシュの難解な名盤を例に、メモを取ることの重要性や、レディオヘッド、くるり等の全アルバムレビュ…