いちいち、音楽を考える。

音楽はフィーリングも大事だけど、いちいち考えてみたくなるんです。

1990年代

とにかくキリがないほど、美メロが止まらない。【Presents Author Unknown/Jason Falkner(1996)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#478

ジェイソン・フォークナーの1st『詠み人知らず』をレビュー。驚異的な多重録音で紡がれるのは、止まることのない美麗なメロディの奔流。温度が上がりすぎず、飽きのこない「ずっと食べてられる」ポップスの理想形がここに。当時の低セールスが信じられないほ…

ストレートにロックしながら、実は非凡な実験性も…【さよならストレンジャー/くるり(1999)】

くるりの衝撃的な1stアルバム『さよならストレンジャー』をレビュー。「ストレートなロック」と「非凡な実験性」が同居する本作。名曲「東京」や「虹」の輝き、そして大学時代のコピバン経験で気づかされた「オールドタイマー」の説得力。なぜ彼らが第一線を…

250万枚。顧客満足度の鬼と言っても過言ではない作品。【Young Love/サザンオールスターズ(1996)】

サザンオールスターズの金字塔、12thアルバム『Young Love』をレビュー。かつてサザンに苦手意識を持っていた筆者が、全枚制覇を決意するきっかけとなった本作の魅力を解説。『愛の言霊』など多彩な楽曲が織りなす「顧客満足度の鬼」とも言える圧倒的な構成…

ダウナー、オルタナ、大荒れの中に、アートの萌芽も。【13/Blur(1999)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#474

英国のロックバンド、ブラーの6thアルバム『13』をレビュー。前作からのオルタナティブ路線をさらに深め、ダウナーで鋭利なサウンド、そして実験的な音像が渦巻く一作を紐解きます。デーモン・アルバーンの私的な破局が影を落とす「Tender」から、のちのゴリ…

1stらしい。完成度と青さが両立している。【TRICERATOPS/TRICERATOPS(1998)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#89

日本のスリーピース・ロックバンド、TRICERATOPSの1stアルバム『TRICERATOPS』をレビュー。デビュー当時ならではの瑞々しい「青さ」と、新人離れした圧倒的な演奏能力が両立した本作の魅力を紐解きます。決定的なアンセム「Raspberry」をはじめ、ルーツロッ…

ひとりでこっそり楽しむ娯楽のような…【LEISURE/TOMOVSKY(1999)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#87

宅録ソロユニット・TOMOVSKYが1999年に放った3rdアルバム『LEISURE』をレビュー。小学生時代に衝撃を受けた「デンワデスマソウ」との再会や、高橋幸宏・高野寛ら超豪華客演を迎えながらも保たれる「ひとりきりの内的世界」の魅力を綴ります。ローファイな質…

”パンク”の来るべき、新たな光としての方向性。【The Shape of Punk to Come/Refused(1998)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#86

「パンクは同じままでいいのか?」——Refusedが提示した、来るべきパンクの姿。ジャズや電子音を飲み込み、アティチュードごと更新してしまった圧倒的な密度と精緻さ。当時は失敗作扱いだったなんて信じられない、ジャンルを超えた真の金字塔をレビューしまし…

東洋の香りで、細胞レベルから冴えてくる。【Garden On The Palm/Ken Ishii(1993)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#468

世界を舞台に活躍するテクノ・インテリジェンス、ケン・イシイの原点にして金字塔、1st EP『Garden On The Palm』をレビュー。英NMEチャート1位という快挙を成し遂げ、彼を世界のトップへと押し上げた本作の魅力は、今聴いても色あせない「東洋の香り」を湛…

『天国の嵐』です。そのまんまの音。【A Storm In Heaven/The Verve(1993)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#82

ザ・ヴァーヴの1stアルバム『A Storm In Heaven』をレビュー。TSUTAYA DISCASにも在庫がない貴重な廃盤状態の本作を、実店舗レンタルで発掘。タイトル通り「天国の嵐」を体現したような、轟音と浮遊感が交錯するサイケデリックな音像を解説します。代表的な…

ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか。それともそんなものは超越した美しいことなのか。【ロメオの心臓/Blankey Jet City(1998)】|今日のDMM月額レンタル日記。#274

Blankey Jet Cityの7thアルバム『ロメオの心臓』をレビュー。打ち込みを導入し、映画のサントラのような構成で攻めた本作。ロカビリーの熱量と、ロックバラードに宿る危ういほどの純粋性が同居する音像を紐解きます。代表曲「赤いタンバリン」が放つ圧倒的な…

枯れ果てるほどに、重ねられた執念の凝集。【Punch Drunkard/THE YELLOW MONKEY(1998)】

THE YELLOW MONKEYの7thアルバム『Punch Drunkard』を徹底レビュー。ダブルプラチナを記録した大ヒット作ながら、その実態は「焦げ付く寸前まで煮詰められた」ような、圧倒的な濃度と執念が凝縮されたサウンドです。名バラード『球根』から、性急なロックン…

うわー、おしゃれー…って口に出ちゃった。ジャズヒップホップの金字塔。【The Low End Theory/A Tribe Called Quest(1991)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#461

A Tribe Called Questの金字塔『The Low End Theory』をレビュー。ジャズとヒップホップが融合した「おしゃれすぎる」サウンドは、ジャンルの壁を越える歴史的発明。イントロのベースラインから確信する「勝ち確」のクオリティと、対照的な二人のMCが織りな…

ポップで、ハードで、エモい。【Frosting on the Beater/The Posies(1993)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#76

90年代パワーポップを代表するワシントンの実力派、ザ・ポウジーズの3rdアルバムにして最高傑作をレビュー。冒頭の「Dream All Day」から放たれるエモーショナルな熱量と、美しく重なるコーラスワーク、そして中盤から顔を出す深いメランコリー。ドラムのフ…

”過激”より前に、音がかっこいいと思えたなら…【Rage Against The Machine/Rage Against The Machine(1992)】

ミクスチャー・ロックの金字塔、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの1stアルバムをレビュー。過激なメッセージや背景以上に、トム・モレロのキャッチーなギターリフや圧倒的なグルーヴが放つ「純粋な音のかっこよさ」を解説。先入観を捨てて聴くべき、唯一…

ガッと心を掴まれて立ち尽くしてしまうような…【kocorono/bloodthirsty butchers(1996)】|今日のDMM月額レンタル日記。#264

札幌が誇るロックバンド、bloodthirsty butchersの4thアルバム『kocorono』をレビュー。朴訥な歌声と、緻密にコントロールされた「熱量ある冷気」のような轟音サウンド。日本のオルタナシーンに多大な影響を与え続ける、時代を超えた傑作の魅力を紐解きます。

わかりやすく聴ける感じ(でも酩酊感は残ってる)。【Pills 'N' Thrills And Bellyaches/Happy Mondays(1990)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#72

マッドチェスター・ムーブメントの核心、ハッピー・マンデーズの3rdアルバム『Pills 'N' Thrills And Bellyaches』をレビュー。名曲『Kinky Afro』に象徴される、ダンスとロックが融合した「わかりやすさ」と、消えない「酩酊感」。混沌とした制作背景を越え…

酒に酔って転がっているときのような気持ちよさ。【Lazer Guided Melodies/Spiritualized(1992)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#454

スピリチュアライズドの記念すべき1stアルバム『Lazer Guided Melodies』をレビュー。単曲では測れない、アルバム全体で紡がれる圧倒的な陶酔感。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドへのオマージュから、ドローン・トレモロが織りなす浮遊感まで。「酒に酔…

鈍いながらも、脈打つような胎動。【FLAME VEIN/BUMP OF CHICKEN(1999)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#71

国民的バンド・BUMP OF CHICKENの原点である1stアルバム『FLAME VEIN』をレビュー。『ガラスのブルース』や『アルエ』など、今なお愛される名曲に宿る「鈍いながらも脈打つような胎動」。長年のブランクを経て再聴して気づいた、藤原基央の圧倒的な個性と、…

覚醒と酩酊の白昼夢。【love to sleep/dip(1995)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#451

日本のオルタナ・ロックバンド、dipの3rdアルバム『love to sleep』をレビュー。ヤマジカズヒデが放つグラム的な色気と退廃美、そして計20分超に及ぶ圧巻のピーク。急逝したベーシスト・ナガタヤスシが遺した、土台をビシーッと通る圧倒的なベースサウンドの…

ミクスチャー・ムーブメントを興した一枚。【Micromaximum/BACK DROP BOMB(1999)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#447

日本のミクスチャー・バンドの先駆者、BACK DROP BOMBの1stアルバム『Micromaximum』をレビュー。ボサノヴァ、レゲエ、スカといった多種多様なジャンルをハードコアの精神で融合させた本作。中学生の頃に衝撃を受けた「NEVER SEEM TO LAST」のクールな二面性…

研ぎ澄まされた一本槍が、作り出すクールな空気感。【New Forms/Roni Size & Reprazent(1997)】

ロニ・サイズ&レプラゼントの1stアルバム『New Forms』をレビュー。'97年マーキュリー賞受賞の本作は、ドラムンベースの高速BPMとウッドベースが織りなすジャジーでオーガニックなサウンドが魅力。あえて展開を抑えた「一本槍」なスタイルが作り出す、クー…

伝統とデジタルを融合した、悠久の旅。【OK/Talvin Singh(1998)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#444

タルヴィン・シンのマーキュリー賞受賞作『OK』をレビュー。タブラのビートとエレクトロニカが融合した「アジア発の未来音楽」の魅力を紐解きます。坂本龍一やネーネーズも参加した本作の、伝統とデジタルが交差する壮大なスケール感と、11分超の冒頭曲『Tra…

コントラストを操る、作曲・構成技術の妙。【Wildflowers/Tom Petty(1994)】

トム・ペティの1994年のソロ名盤『Wildflowers』をレビュー。フォーク、カントリー、ブルース、ロックを自在に操り、濃淡豊かなコントラストを描き出す作曲術を解説します。60分超の長尺ながら、ジワジワとせり上がるような高揚感と、大人の耳に心地よい「刺…

あれ?これおしゃれじゃない?【Illmatic/Nas(1994)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#443

東海岸ヒップホップの最高傑作と名高いナズの1stアルバム『Illmatic』をレビュー。ギャングスタラップへの苦手意識を持っていた筆者が、「あれ?これおしゃれじゃない?」と直感した衝撃を綴ります。DJプレミアら豪華プロデューサー陣による洗練されたビート…

敷居の低い、ポップど真ん中カントリー。【Fly/The Chicks(1999)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#442

アメリカを代表するカントリーバンド、ザ・チックス(ディクシー・チックス)のメジャー2nd『Fly』をレビュー。原典的なカントリーの個性を主軸に据えつつ、驚異のシングル8曲を輩出したポップな聴きやすさを解説します。カントリー初心者にこそ真っ先に勧め…

小手先っぽさが全然なくて、真っすぐにロック。【(What's The Story) Morning Glory?/Oasis(1995)】|今日のTSUTAYA店舗レンタル日記。#60

オアシスの金字塔、2ndアルバム『(What's The Story) Morning Glory?』をレビュー。全世界2500万枚超のセールスを記録し、「Don't Look Back in Anger」など時代を超えて愛される名曲を多数収録。小手先なしの真っすぐなロックが鳴らす、夜明けのような開放…

’’不完全性’’も含めた、完全なポップス。【evergreen/MY LITTLE LOVER(1995)】

My Little Loverの歴史的傑作『evergreen』をレビュー。280万枚のメガヒットを記録した本作が、なぜ今も色あせないのか。小林武史による緻密なサウンドと、AKKOの「不完全」ゆえに説得力を持つ歌声が化学反応を起こし、誰の心にもあるノスタルジーを直撃する…

とにかく、前半の畳み掛けがすごい。【Californication/Red Hot Chili Peppers(1999)】

Red Hot Chili Peppersの代表作『Californication』をレビュー。「とにかく前半の畳み掛けが凄い」と評される本作の魅力を、フリーの歪んだベースが炸裂する冒頭曲からグラミー受賞曲まで徹底解説。熱心なファンでなくても15周は聴けてしまうアルバムとして…

ませてるとか、そういう次元ではない。【First Love/宇多田ヒカル(1999)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#438

宇多田ヒカルの金字塔的1stアルバム『First Love』をレビュー。日本記録を塗り替えた800万枚超えのセールスという実績だけでなく、当時16歳の彼女が放った「成熟度」の正体に迫ります。単なる「ませている」という言葉では片付けられない、感情に対する恐ろ…

熱病と冷徹のコントラスト。【SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT/NUMBER GIRL(1999)】|今日のTSUTAYA DISCAS日記。#435

ナンバーガールのメジャー1stアルバム『SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT』をレビュー。向井秀徳が率いる伝説的バンドが放った本作は、熱病のような衝動と冷徹な鋭さが共存するオルタナの金字塔です。一瞬で空気を変える「タッチ」から、理性が崩壊する狂気…