こんばんは。キタダハルキです。
今日は朝から前日仕込みのミートソースを食べてホクホクなんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日のTSUTAYA DISCAS日記、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【不思議な魔力に護られているかのようなアルバム】。
それではレビューしていきたいと思います。
■From The Album Of The Same Name/Pilot(1974)
スコットランドのポップロックバンド、パイロットの1stアルバムです。
このアルバムはね…ほんと、上記代表曲『Magic(M-2)』が示すような、不思議な魔力に護られているかのようなアルバムなんですよ。
正直言って、すぐ誰でも気づくと思うんです。このアルバムがむっちゃくちゃ粗いということは。
歌から演奏から、ヘロヘロしていて、レコード会社がなんとかせないかんと思ってプロデュースにアラン・パーソンズ*1を迎えたけれどもそれでも粗さは隠しきれず…。
ただ、ただですよ。気づいたら何回も何回もこすり倒してしまうぐらい聴いてしまうんですよ。
不完全ながらイントロからサビのメロディの爆発的なポップネスで心をつかむ『Just A Smile(M-1)』、ギブアップ寸前から魂で捻り上げるような『Never Give Up(M-9)』、ドゥビドゥビ呪文のようなコーラスが脳にこびりつく『High Into The Sky(M-10)』、かと思えば民謡調で近所のやべーおばさんの話を描いた『Auntie Iris(M-11)』…そのほかもどこもかしこも粗いのは本当に本当に否めないけれど、もはやインパクトのある曲しかないんですよ。それこそ、別の曲だったものをドッキングしまくったんか?*2ってぐらいに不可解なプログレイズムも息づいていて…
確実にこのアルバムからしか摂取できないような…魔法にあてられた感覚はずっとあります。
ほんまね、それこそこのジャケットもなんやねんって話なんですよ。首しまってるんかっていう。だけど、そういうサイケデリック…というか、サイコな危うさも詰まっていて…
これはね、たぶん一生聴くと思います。この魔法が解けることはないでしょう。
■終わりに:数奇な運命をたどる…
レビューは以上になりますが…
実はこの作品、うちの奥さんがかつてベスト電器?で帯とかを見て買ってきた⇒いつしか存在を忘れ10数年経ち、突然思い出してベスト盤を聴き始め改めてハマる(これが7年前)⇒近年、まさかの周年リマスターでスタジオ盤を聴けるようになった…という、数奇な運命って感じでね。
ほんま、改めてクセはかなりのもんですし、粗削りなのは否定できませんが、ハマったら最後、ユーキャントストップ。ぜひ聴いてみてほしい一枚です。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
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