こんばんは。キタダハルキです。
今日は鯛白湯のラーメンを食べてきたんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日は厳密には購入物ではないけどピックアップ作品レビュー、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【’’不完全性’’も含めた、完全なポップス】。
それではレビューしていきたいと思います。
■evergreen/MY LITTLE LOVER(1995)
プロデューサー・小林武史といえば…というポップバンド、MY LITTLE LOVER(以下、マイラバ)の1stアルバムにして、なんと280万枚のメガヒット作品でもあります。
このアルバム…いざレビューしようとすると難しいんですよね。
いい曲ぞろいで、聴きやすいってのはそらもう、セールスみたらほぼ明らかなんでね。メガセールスはもう、ニアリーイコール、聴きやすいと換言してもいいぐらいですし。
では、見方をちょっと変えて…なんでレビューが難しいと思ったのか?って切り替えて考えてみると…あまりにもど真ん中ポップで、芯を食い倒しているからかも?と思ったんですよね。どの楽器も飛び出さない感じで、楽曲を聴くというよりもAKKO(Vo.)のボーカル・メロディを追いかけることにしっかり集中させる感じ。
で、当アルバムはこの記事で取り上げたんですが…
正直に申し上げて、私はAKKOのボーカルそのものの’’単純な技術’’だけで言えば正直言って苦しい面は否定できないところもありましてね。エッジーで細く、持たなそう…って感じるんですよね。
だけど、その…芯を食ったポップスの中にいわば不完全なこの声が絡むことで、完全なポップのつまらなさの壁を突き破っているんですよ。余計な虚飾もなく、思いのほかミニマルでまとまり過ぎているようにも見える楽曲が、誰の心の中にも棲んでいる’’古い紙のような色をした、色あせた色のままで保存しているノスタルジア’’を直撃するんですよね。
↓ウルトラメガヒットシングル『Hello, Again 〜昔からある場所〜(M-5)』にはまさにそういうイメージが浮かびます…。山ほどカバーもされている名曲です。
アルバム全体としても、レトロながら洗練性は高く、なおかつポップとしての伸びしろは残っていてずっと’’聴き味’’が消えない噛み応えがあるんですよね。
国内ポップ史に残る大名盤のひとつでもあるんで、ぜひ手に取ってみてほしい作品です。
■終わりに:不完全性も含めた完全なポップス。
レビューは以上になりますが…
不完全性も含めた完全なポップスが目の前に現れるとなかなか言葉が出てこないってことが分かった一枚になりましたね。
とはいうものの、パッとわかりやすい一枚には違いないんで、何も考えなくとも気持ちよく聴けるんで、気軽に勧めやすい一枚ですね。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
★関連(個人的お勧め含む)作品・記事
↓歌の技量よりも、説得性が重要ってことを特に感じさせるアーティストについて考えてみた記事です。当記事でマイラバ含めた5組のアーティストに言及しています。
※前回の購入物レビューはこちら。ハードコアパンクというジャンルを理解したいなら、この一枚を聴けばとりあえずOKともいえる、包括的内容を持ったマイナー・スレットの全曲集です。

