こんばんは。キタダハルキです。
今日は諸事情で二日続けてハンバーガー…っていうワイルドな食生活になりそうなんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
本日はTSUTAYA店舗レンタル日記。やりたいと思います。
今日のキーワードは…【長く、曲がりくねった道の先に…】。
それでは、レビューしていきたいと思います。
■Let it Be/The Beatles(1970)
ご存じ、ビートルズ13枚目、かつ最後のアルバムです。
まず、いろいろと調べる前の感想…というか、体感と数字の話をすると、私は基本的に後期寄りビートルズの方が好きって前提があって、初期よりも再生回数が上回っていることがほとんどなんですが…それでもこの作品だけはちょっと伸び悩み気味…サイケデリック志向になって以降では唯一の再生数10回未満作品なんですよね。
ただ、正直、不思議でもあったんですよ。
それこそ、1曲だけ取り出しても大丈夫な曲は、かの大名盤『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band('67)』とかより多いと思うんで。上記『Let it Be(M-6)』とか、当アルバムの仮タイトルだったロックンロール『Get Back(M-12)』、今日でもカバーされて愛されている『Across the Universe(M-3)』とかね。
一方で、その「1曲だけ取り出しても大丈夫な曲」の中に、不仲の象徴みたいになってしまった曲があって。
それこそが『The Long And Winding Road(M-10)』。
いやね、誤解のないように申し上げますが…曲はめっちゃいい曲です。美しいメロディにポール節を感じますしね。なんだけど、アルバムの中で言えば、急にストリングスやってきたなぁ…っていう違和感が結構あるんですよね。お?ってなる方も少なくはないと思います。
実際、ポールもこのアレンジが気に食わなかったけれど、もう1枚アルバムを出さなきゃいけなかった契約上仕方なくリリースすることに。しかもこのアレンジ、ジョージの紹介でジョンがフィル・スペクターに勝手に渡した結果、このようなアレンジが為されたとのことで…。こういうのがポールの脱退⇒解散へと向かう大きな要因になったのは想像に難くなく*1…。
そういう過程も振り返ると、レット・イット・ビーはヤケクソソングにも聞こえるし、ジョンはサイケにいってしもうてるし、でもポールは王道ロックンロールがしたいし…みたいな一体感のなさも音から感じるようになって、収録曲(曲順)も二転三転したようにとても流れがいいとは言い難いアルバム。ビートルズだから高評価になっている、とも感じます。
重ねて言いますが、曲が聞き苦しいとかロークオリティとかじゃないですよ。ただ、佳曲を取り出して聴くような聴き方になっちゃいがちなアルバムじゃないかなぁ…というのが正直な感想ではありますね。
■終わりに:背景が知られているおかげで…
レビューは以上になりますが…
ビートルズはその高名さゆえ、きっちり背景が分析されている(調べたら上記の経緯はすぐ出てきました)ので、こうやって「いろいろあった」ということが知られて、その結果「これも歴史の一部」って言ってもらえるのはある意味幸せなことなんじゃないか、と思います。
事情を知れば、そゆことね?みたいに納得するところはありますしね。聴き方の準備ができているかどうかはデカいんで…。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
★関連(個人的お勧め含む)作品・記事
↓『Across the Universe(M-3)』のカバーが収録。ボウイが「nothing!」とシャウトしピークをつくる様は圧巻。アルバムとしてはソウル・R&Bに接近した意欲作。
↓同じく『Across the Universe(M-3)』のカバーが収録*2。彼女の危うさが楽曲にマッチしています。もちろん、アルバム自体も圧倒的自己表現ともいうべき大名盤です。
※当カテゴリ、前回の記事はこちら。ヘビメタはここから始まった。記念碑的作品です。ちなみにオジー・オズボーンは大のビートルズフリーク。

