こんばんは。キタダハルキです。
さて、今回はジャンルの話に加えて…ひとつ、モノ申すではないですが、思うところもありまして記事を書いてみようと思います。
今回取り上げるジャンルは…
ポスト・グランジです。
はい、かの有名なニルヴァーナに代表される「グランジの、その後」という意味合いのジャンルなんですが…どうにもこうにも、過小評価を受けているきらいがあるなと思うんです。
それもそのはず、このポストグランジの最大の代表格であるカナダのバンド、ニッケルバックの最大のセールス(全世界1800万枚!)であるアルバム「All the Right Reasons」のメタクリティックスコア*1はなんと41/100。
これはもう、さすがにあんまりだなと思いましてね*2。41点って、いわば否の方が多いってことになるぐらいの評価なんでね。
そこで今回は、そんなポストグランジに光を当てたいと思いまして。お話ししていきたいと思います。
■「ポストグランジ」はこういう批判をされがち…
まず、初めに「ポストグランジ」の批判されがちなポイントについてお話しすると…おおむね、以下の感じ。
- グランジのうわべをなぞっている(グランジガチ勢からの批判)
- 聴きやすさが「リスナーへの媚び」と捉えられる。
- 似たような曲が多い。
etc…
ぶっちゃけてしまうと、この点については、私自身も否定はできないというか、理解できるところもあります。特に、グランジの名前を冠しているわりには健全で健康的なサウンドイメージではあるし、楽曲のリスナーへの最適化ゆえに、似た曲構造を持っているケースも少なくはなく、キライな人はとことんキライやろう、ってのはもう、しゃあないと思っています。
■「リスナーへの最適化」は「上手くないと」無理。
だけれども…単純な話ではありますが…
「リスナーへの最適化」は「上手くないと」無理です。
ポストグランジって、グランジの名を冠してはいますが、実際は「ハードロック」のサブジャンルに当たるものがほとんど*3です。そこにさらに、カントリーやメタルなどの要素も忍ばせつつ、バランスのいいアレンジをなすのはかなりの演奏技術をそもそも必要とするんですよね。
だからこそ、ポストグランジの面々は「ガチっとした聴きやすさ」は確保していると私は思うんですよ。耳馴染みがよく、難解さが少ないから聴いてて不快になりにくい。これだって十分大きな価値だと思うんです。
…ということで、そんなポストグランジからおススメのバンドを3つ、ピックアップして紹介します。
■ポストグランジの王者。(Nickelback)
まずはポストグランジ界の王者に君臨し続けている、冒頭にもあげましたニッケルバックは外せないですね。
総セールスは全世界5000万枚以上。すさまじいセールスです。
上記「someday」はまさに、これぞポストグランジっていうのを体現する名曲だと思います*4。もちろん現在もトップランカーとして走り続けているバンドです。
↓5年ぶりの最新作はこちら。ひとつき前に出たてホヤホヤ。
そういえば、ボーカルのチャド・クルーガーはアヴリル・ラヴィーンと婚約とかしてましたね…。ちなみに、アヴリルも見ようによってはポストグランジっぽいサウンドではあります。
■重厚・濃厚な男らしいサウンド。(Shinedown)
続いてお勧めしたいのはシャインダウンですね。
こちらはさらに「重厚・濃厚なサウンド」が特徴。ハードロックのカテゴリに入れられることも多いバンドです。
もう、パッと聴いて直感的に「カッコいい!」ってわかるのがいいところやなーと思います。ボーカルからサウンドまで、とにかくホットです。男!って感じでゴリゴリきます。
わかりやすさを求める方には特にうってつけのバンドだと思いますね。
■知名度低いけど、実は「スーパーグループ」。(Army of Anyone)
最後にちょっと知名度が下がるところでお話しすると…
「アーミー・オブ・エニワン」はぜひ紹介したいです。
いやねぇ…ほんと、なぜこれが売れなかったのか…。
元*5ストーン・テンプル・パイロッツのディレオ兄弟を中心に結成されたスーパーグループで、美メロはもちろん、現・コーンのドラムであるレイ・ルジアーの超絶ドラムテクニック、そしてフィルターのボーカルであるリチャード・パトリックのエモーショナルなボーカル…
どこをとってもほんまに文句なしでカッコいいと思いますんで、全力で推したいですね。
↓唯一のアルバムです。
■わかりやすさは、底の浅さではない。
ということで、ポストグランジにフォーカスを当ててみたんですが…
このわかりやすい魅力、ってのがもっと評価されてほしい、と思うんですよね。
特に、評論ってなるとその「わかりやすさ」が「底の浅さ」かのように曲解されるケースがちょっと多いなと感じていて。もちろんですが、すぐカッコいいと思える曲を出せるのは当然、素晴らしい才だと思います。
ここにもっと素直であってもいいんじゃないか、って私は思うんですよね。