いちいち、音楽を考える。

音楽はフィーリングも大事だけど、いちいち考えてみたくなるんです。

いちいち、音楽を考える。

こんばんは。キタダハルキです。

さて、こないだの記事また書いてみるよって話からまた間が空きましたが…まずはタイトルを変えました。

 

なんというか、音楽をここまで浴びるように聴いているのに、それをどういう切り口で「話したいのか」がイマイチわかっていなかったことがわかりましてね。

 

以前のブログは、音楽と自分の職業を絡めたものだったんですが…やっぱり、なかなかこれだと、そもそも自分の好きな音楽を網羅しきれないっていう面がずっとありました。洋楽も結構な割合で聴いてるのに、言葉を翻訳するのに時間がかかることで忌避したり(←英語も実はちびちび勉強してますが、まだ発信で使いたいとは思えていない)、ってことが起きて、このままではアレやなーと思って、もっと「素直に」なろうと。

 

その素直さを根源まで突き詰めると…音楽についてあれこれと考えてみることが好きだ、ということでした。

 

この曲はどういうジャンルなんだろう、とか、それこそ新譜を聞きたいけど、どういう考え方をしていれば後悔しない音楽に出会っていけるのか、とかね。このアーティストはどういう形でこの曲にたどり着いたんだろうとか、そういうのを考えてみるのが好きだとわかってきたんですよね。改めて読み返してみて、それは今までのブログにも、きちんと現れていたと思います(だからこそ、ブログ記事は残しつつの再開です)。

 

という感じの経緯ですが、改めて皆々様、よろしくお願いいたします。

またブログ、書きたい気がわきつつあります。

こんばんは。キタダハルキです。

こちらのブログでは大変にご無沙汰ですね。

 

今回、このブログで筆を執ってみたのは…やっぱり、音楽でなんかしら「実のある話」がしたいという思いがまた出てきたからです。

 

それこそ、実はこのブログを最後に書いたあたり?は人生でもっとも音楽熱が冷めちゃいかけてた時期でして…。(イエモンの記事だけはどーしても昇華・消化しないといけないと思って、例外的に書いたもの)

音楽に対するインプットも激減していて(ユーミン記事を書いた年って、たしか新規は50枚とかしか聴いてなかったんじゃないか。年間で!)、これじゃ音楽の話なんてできないと思って、ブログを書く気も起らず…って形でずっと放置していました。

 

そして時は流れ、18年にTSUTAYA DISCASに(今更)出会ったのを機に、聴きたい音楽にドンピシャでリーチする、ってことがもう一回できるようになってから、また音楽熱が戻ってきつつも、前と同じような発信の仕方はなんか違うなーと思いつつ早3年の月日が…。私の場合は好きな音楽のジャンルにスペシャリティと呼べるものがなく(雑食系)、それこそたとえばロックだけで話をするのとかは限界が見えてるなー、などと考え…。

そんな中、自分自身が音楽に対して「嬉々として、やり続けている」かつ「評価もされた」ことってなんやろう?と考えたんですよね。

 

それは、実は現状のこのブログにも名残がありますが、ざっくりいうとiTunesで音楽のジャンルをきっちり分けたりすること。その結果、「こういうアーティストが好みの人は、こういう音楽も合うんじゃないか」というようなことをなんとなく薦めたりして、喜ばれることが結構あったんですよね。

うちの奥さんに言われたのが、例えばロックって言われてもめちゃくちゃ細分化され過ぎてて、もう正直わからんし、ざっくりしたジャンルで選んでも好みと違うなーってこともあるってこと。一個の曲を足掛かりに、こういうのもいいんじゃない?ってのをお勧めしてくれるのがありがたい、と。

 

そこで、このブログでは、好みの中から一歩出て、新しい音楽との出会いがあるような記事を書いていこうと思っています。

もう、いいんじゃないか。そういうのは。

やっと、この話をしようと…。

 

久々にこのブログを書こうと思ったのは、このアルバムに起因する一連の流れについて、どうしても話したいと思ったから。

実は、このアルバムとかそれ以前に、復活したイエモンについては何かしらの話をしようと思っては止め、思っては止め、その繰り返し。考えがまとまらず、モヤモヤしては吐き出し、その繰り返し。

私のイエモンリスナー歴は、正直に言って、熱狂的ファンの方から比べたら全然。

それこそ解散する以前の好きレベルは、アンケートとかでよく見かける「どちらかといえば好き」という程度のモノ。バンド活動を一番熱心にやっていたときでさえ、最重要、のような立ち位置で聴いていたわけではなかった。というか、むしろ「YOSHII LOVINSON」の方が聴いてたぐらい。

その流れが変わったのは、うちの奥さんの紹介でこのアルバムを聴いたとき。

musictherapy.hateblo.jp

このアルバムを聴いたのが、ちょうど5年前。衝撃を受けて、ドンドン音源を集めてオリジナルアルバムを一気に全部揃え、 どのアルバムも「おおお…こんなにすごかったんや…」と、評価が一気に上がったのはそれこそ昨日のことのように思い出す。

ただ、私はすべてのアルバムを通して聴いて、よほどのことがなければ復活は無理やろう、と思っていた。

解散前のラストアルバムである『8』から伝わってくる「燃え尽きた空気」はそれはもう尋常ではないものだったし、このまま終わっていいのだ、限界までやり切ったんや、と十分すぎるほどに伝わってきていた。その後、活動休止状態が続いた後、敢えて「解散」を選んだことに、大きな覚悟を感じたのはリアルタイムでも記憶に残っていた。

 

だからこそ、あの「申年」の復活劇には、期待と共に、不安が一気に押し寄せてきた。

もちろん、その期待と不安の正体は同じもので、「ほんまに出来るんか?」ということ。

私はおそるおそる、ネットで公開されていた復活ライブの一発目の「プライマル」を鑑賞…。率直に言って、私の「不安」が的中した格好だった。実は、その以前に全盛期のライブをフルで観れる企画をギャオかなんかでやっていて、そのときに見たエネルギーとは比べ物にならないレベルで「力不足」を感じた。

これは、オレの好きなイエモンとはちゃう…。加齢による変化、ブランク、その他もろもろの要素で納得しようと思ったけれど、芽生えた疑念はごまかせなかった。

ただ、この芽生えた疑念を払しょくするためには、やはり「アルバム」を聴かんと…という思いがあり、どんなに出てくる新曲群にさらに疑念を煽られようと、アルバムを聴くまでは黙っていよう…と思っていた。

ところが、そのアルバムを聴く前に、たまたま聴いていなかった吉井和哉ソロの集大成であるこのライブアルバムを聴いて、疑念はますます確固たるものに…。

 

このアルバムの最後に、吉井和哉の新曲「Island」が収録されていたのだけれど、この歌詞の内容が衝撃的なモノだった。

http://j-lyric.net/artist/a00117a/l046ac9.html

やっぱり、無理しとるんやないかと。その一方で、イエモンの新曲群のどれよりも「素直な」吉井和哉のリアルを感じたのである。このリアルをなぜイエモンで出さない!と憤ってしまったほどに、実に生々しい感情が伝わってきたのである。

ただ、そんな私でもイエモンの新曲群の中で、唯一「リアル」を感じられた曲がある。

「Horizon」だ。

www.youtube.com

出されども出されども、新曲群に心が動かなかった私が、この曲だけは聴き終わることなく涙が止まらなかった。EMMAの歌詞を見れば火を見るより明らかで、バンドメンバー…それも特に「吉井和哉」に向けて強く発せられたものではないか。*1

大丈夫僕ら君の味方だよ

そうさいつも君の味方だよ

We must go on !

この曲の吉井和哉は、他の新曲群すべてに漂っている「イエモンらしさ」のようなもの*2にヘンなこだわった形跡がなく、自然に、のびやかに歌えていると感じる。

私個人としては、こういう「無理をしない」イエモンが見たい。というか、イエモンじゃなくてもいい。無理をしないでほしい*3

活動休止しながら覚悟の上で解散を選び、その結果に過ぎない「ファンをがっかりさせたこと」をまるで「十字架」のように背負い*4、「解散しないからねー」とたびたびライブで発していた吉井和哉。

もう、いいんじゃないか。そういうのは。解散だって自由だよ。

 

*1:ちなみにEMMAのバンドであるbrainchild'sは、現在もビックリするぐらいみなぎっていて素晴らしい状態。

*2:ロザーナのPVの最後、「こっちの方がイエモンらしいから」という吉井のコメントにもそのこだわりが伺える。

*3:アルバムの感想は、この一語で察していただければと思います。

*4:それこそ、あの「否」も多々あったベスト盤も、年末予定の「完全版」リリースも、エネルギーの乗っていない「プロモーション動画」も、本人たちは「義務感」に駆られてやっているんじゃないか。

「松任谷由実」しか知らなかった私が、むしろ「荒井由実」にガッツリはまった話。

想像だにしなかった、新しさ。

Yumi Arai 1972-1976

先日、実家に帰った際に、なんとなくうちの父のCD棚を見上げると、このジャケ写が目に入りました。

これは、ユーミンの「荒井姓」時代のアルバムを集めたBOXセット。

ふと、そういえば、ユーミンについてぜんっぜん知らないなーって思いが出てきたんですよね。その日は実家から住処に帰る直前の、荷づくりをしなきゃいけない時間帯だったんですが…そんなことも気にせずいそいそとiTunesにインポートしまくって、帰りの電車の中で聴こう、と思っていたんです。

で、まず前提として話しておく必要があるのが…

私のユーミンに対する知識は…「松任谷由実は知ってるけど、荒井由実って誰だ?」ぐらいのラインからスタートしていて(つまりは、松任谷由実が先行している)、知ってる曲は超有名曲(春よ、来いとか、真夏の夜の夢とか、あとはジブリ映画系で聴いた曲。その辺り)のみ。なおかつ、オリジナル、ベスト問わずアルバムを聞いたことは一度もない。こういう状態からスタートした、っていうこと。

ほんでまた失礼な話で大変恐縮なんですが、時代を考えても「今聴いたら、旧いと思うだろうな…でも古典として聴けば勉強になるだろう」みたいな気持ちが少なからずあった、ということ。そりゃ、良いのは良いんだろうけど、いま聴いたら「あぁ…」って思ってしまう部分もあるだろう、っていう前提もあったということ。

で、現在どうなっているかというと…たった一週間で、このBOX内の5枚のアルバムをすべて5周近くしているというヘビロテっぷり。完全にはまったと言っていいと思います。

では、そんな状態の私おススメの楽曲について、ベスト盤を除く各アルバムから一曲ずつ、お話ししたいと思います。

続きを読む