いちいち、音楽を考える。

音楽はフィーリングも大事だけど、いちいち考えてみたくなるんです。

やさしく、あたたかく、平和。(ソライロノオト/LOVE LOVE LOVE)

やさしく、あたたかく、平和。

 

ソライロノオト/LOVE LOVE LOVE 2009年5月27日

夕焼けルーシー
マッシュ
ランドリー
夜の果て
消えた財布と落とすバカ
狂える僕らの深層心理
ハルカナ、ハル

たしか、LOVE LOVE LOVEとの出会いはロキノンやったような…。なんというか、失礼ながら検索で非常に損しそうな名前(実際、かの「メガヒット曲」がヒットする…)と思ったのを覚えています。

それはさておき、ぶっちゃけてしまうと、彼らに対して、ものすごく特別な「何か」を感じていたか、と訊かれたら、明快な答えは持っていません。人によっては、ようある感じやないの、みたいな感想を抱きかねない、とも感じる部分はあります。

だがしかし、だがしかし、なんですよ。

その「特徴は?って言われたらスッと出てこない」けれども、私のiTunesでの再生回数は順調に伸びて30回前後。基本、私はアカンと思ったり、ふーん?って思った場合は再生回数が1回になってしまう…とかもまったく珍しくないので、これはなにかしら大きな魅力を感じている。それも潜在的に。そこは間違いないと思うんです。

っていうことで、今日は「ソライロノオト」の中から、彼らの魅力がなんなのか探ってみたいと思います。

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わけわからんままでも「何か」は確実に残るアルバム。(Relationship of Command/At The Drive-In)

衝動を、そのままパッケージ。

 

Relationship of Command/At The Drive-In 2000年9月12日

Arcarsenal
Pattern Against User
One Armed Scissor
Sleepwalk Capsules
Invalid Litter Dept.
Mannequin Republic
Enfilade
Rolodex Propaganda
Quarantined
Cosmonaut
Non-Zero Possibility
Extracurricular
Catacombs

未だに、彼らを初めて見たときの衝撃は忘れられないですね。たしか、サークルの先輩がライブ映像(洋楽中心)をまとめたビデオテープを見ていたときに「なんじゃこりゃ!」って思ったんですよね。もはや、なんじゃこりゃとしか形容できないほど、暴力的なエネルギーをまとった、圧倒的なパフォーマンスが印象に残ったんですよね。

ぶっちゃけ、見ていただいた方が早いと思いますんで、とにかく見てください。

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たったの43分間で、宇宙へ行ける。(PYRAMID/ROVO)

43分間で、宇宙へ行ける。

 

PYRAMID/ROVO 2000年4月19日

PYRAMID

まず話しておきたいのは、今日紹介する一枚は「アルバム」だということ。そして、1曲しか入っていないということ。なおかつ、収録時間は43分16秒ある、ということ。

「何か宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう」とのコンセプトで結成されたバンドとはいえ…これはえげつないぞ、と思いました。ちなみに、この一枚との出会いは、たしかJAPANかなんかで名前だけ確認していて、サークルの先輩にひょんなきっかけからもらったのがきっかけだった気がします。で、当時はその長さで敬遠して、長らくの間iTunesの中で眠りについていたんですよね。

では、なんでその眠りを起こすことになったのかと言いますと…私、実は毎日寝る前にヨガやってましてね。その際に、邪心を捨てて無になれるような音楽はないか…って感じで探していたんですよ。で、ふと思い出したのがROVOだった、というわけです。(ヨガに集中したいから、できれば長い曲の方がありがたかった)

今回ご紹介する「PYRAMID」は、まさにその名の通り、ピラミッドのような楽曲と言いますか。ゼロから頂点まで積み上がっていく様子が精緻に描かれている楽曲となっています。たどり着く先は、頂点どころか、宇宙…まさに、40分で宇宙まで飛んで行けるかのような仕上がりです。

かなり長いとは思いますが、少しでもいいので、まずは聴いてみてほしいと思います。

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わかりやすくはない、けれど「ウソ」はない音楽。(ブルーズ/阿部芙蓉美)

表面は冷たいけれど、中身はあたたか。

ブルーズ

ブルーズ/阿部芙蓉美 2008年4月30日

ドライフラワー
on saturday
群青 ~album mix
太陽 (the swelling sun)
開け放つ窓 ~piano version
trip -うちへかえろ-
さみしいときはどうしている
なみだは乾かない
青春と路地
ぼくら平凡
chill
planetary

はじめて彼女の歌声を聴いたとき、なんと、か細い…って正直思いました。ただ、曲の全体像を捉えたときに、あぁ、この声じゃないと成立せんな、ってすぐに気が変わりました。

彼女が持っている温度はとても不思議。触った瞬間は冷たっ!ってビックリする部分もあるんだけれど、身体の芯はあったかい、っていう感じです。例えるなら、客観的に見ると薄幸そうなんだけれど、当の本人は案外幸せにやってます、っていうような…そういうイメージです。

音楽的にはフォーキーなアコースティックサウンドを細くも芯の温かい声が包み、ポップな仕上がりになっています。そんな彼女の作品からおススメ楽曲を3曲、ご紹介したいと思います。

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