おバカに見えて、実はホント大事なこと言ってます。
Tyrannosaurus Hives/The Hives 2004年7月19日
Abra Cadaver
Two-Timing Touch and Broken Bones
Walk Idiot Walk
No Pun Intended
A Little More for Little You
B is for Brutus
See Through Head
Diabolic Scheme
Missing Link
Love in Plaster
Dead Quote Olympics
Antidote
彼らとの出会いは、おそらくMTV。まー、いろんな意味で衝撃でしたよね。そのルックスと音楽性のギャップ、さらには「荒削り」を地で行くガレージ精神…。最初は、正直「引き気味」なところがあったのは否めません。当時の私はまだ楽器初心者でしたが「これはいいのか…?」というレベルの荒削りさ、でしたからね。
で、このアルバムも全体的に「おバカ」な印象。ピッチは荒く、音はスカスカかつ、ピーキー。どれをとっても「技術」だけで言ったら、私はYESとはよう言わん部分も多いバンドです。ただ、驚異的な耳残りと、爆発的なエネルギーゆえに、何度も何度も聴いてしまう魅力はなんなんやろう、とずーっと謎だったんですよね。
今回、この記事で楽曲を取り上げるにあたって、歌詞をきちんと調べてみたんですよね。…そこには、こんな元気の出るメッセージが記されていたのです…
■真実なんて、しょうもないウソだ!
The Hives - Live (Letterman) - Walk Idiot Walk
See the idiot walk
See the idiot talk
See the idiot chalk up his name on the blackboard
They say this is all I need to get by
The truth is baby it's a lie(Walk Idiot Walk/The Hives)
特に注目してほしいのが、最後の行。
真実なんて、しょうもないウソだ、って言ってるんですよね。この「真実」の中身って、それこそ「常識」とか、「学校の授業」で習うことだと思うんですよ。(3行目の比喩がちょうど学校を想起させるもの)
最近、こういう常識に囚われて生きづらくなっている人、たっくさんいるじゃないですか。だけど、彼らはそういう見方があくまで「いち、見方」に過ぎないことをよく分かっていて、真実なんてクソ(ニュアンス的にはこんな感じのように思う)っていう、合う意味勇気づけてくれる言葉を投げかけてくれているんですよね。
だからこそ、言葉がわからなかったのに、得体のしれない強烈なエネルギーを感じていたのかなと思います。
■「技術」という「真実」の先に…
冒頭にも言いましたが、「技術」というある意味「真実」から見れば、このバンドはいいとは言えないのかもしれません。ですが、その「真実」を越えた先にある説明できないほどのエネルギーが、強引ながらも元気づけてくれると思います。