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静かな狂気の中を、こだまする現在進行形のグルーヴ。【ヤッホー/坂本慎太郎(2026)】

こんばんは。キタダハルキです。

今日は久々に寝つきがいまいちだったこともあり、遅寝遅起き的な感じになったんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

さて、それでは今日は購入物レビュー、やっていきたいと思います。

今日のキーワードは…【静かな狂気の中を、こだまする現在進行形のグルーヴ】

それではレビューしていきたいと思います。

■ヤッホー/坂本慎太郎(2026)

ヤッホー [2CD]


www.youtube.com

おじいさんへ

おじいさんへ

  • 坂本慎太郎
  • オルタナティブ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

ゆらゆら帝国(以下、ゆら帝)解散後、ソロデビューから今年の11月で丸15年…って書いてびっくりしているんですが、坂本慎太郎のソロ5thアルバムです。今年初の購入CDです。リリースニュースを見て、予約して買いました。

まず、今回はちょうど今作のインタビュー記事があったので、そちらを読んでからのスタートになりました。

ototoy.jp

なんでこれを先に読んだかというと…今回は歌詞が結構スパーンといったなぁ!って思ったからなんですよね。インタビューなら、そのあたりの言及もあるかな?と思ったので。

歌詞はもう…それこそ一周目はもはや笑ってしまうぐらいだったんです。思っていることをこねくり回さず、だけどむやみに角が立つようでもなく、かといって毒にも薬にもならないわけでもない、それどころかむしろ毒にも薬にもなるという感覚があったんですよね。

中でも『おじいさんへ(M-1、上記)』の歌詞、なかなかすごいですからね。

↓よろしければ全文読んでほしいです。率直に、私としては思ってること全部言うてくれたぐらいの感覚はありました。なんなら次の『あなたの場所はありますか?(M-2)』はもっとエッジー。

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ただ、ある意味予想通りといえばそうですが、彼本人はそこまで深く考えていたわけではなく自然とそうなった、というニュアンスの話を上記インタビューでしていましたね。だからこそ、言葉がナチュラルに届いてくるんだろうなぁ…と思っています。

さて、サウンド面に話を移すと…これまでのソロのテイスト、なんならゆら帝の最終作『空洞です』とも繋がっていますね。

ミニマル・ソウル・ディスコ・ファンク的であったり、『脳をまもろう(M-4)』におけるハワイアンっぽさ*1であったり…そこにずっと一貫して漂っているサイケデリック的狂気…静かに、少しずつ、バンドグルーヴとしての一貫性*2が磨かれていってるように思います。

『麻痺(M-7)』のファンク・ジャズ調の崩れない、ヨレそうでヨレないグルーヴは本当に気持ちいいもの。


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麻痺

麻痺

  • 坂本慎太郎
  • オルタナティブ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

もっとも、もっとかつてのようにサウンド的に尖ったものがほしい、恋しい…といった意見も見かけますし、私自身もそう思うこともあります。

ですが、この静かな狂気の中をスパッとシンプルな言葉がこだまするかのような独自性あるグルーヴは、最新型・現在進行形としての音楽として感じられるものだと思うんですよね。

■終わりに:そぎ落とされたサウンドでこの強固さも実現している…

レビューは以上になりますが…

今までのアルバムと地続きになっている部分も多分にある作品なので、こういうムードとしての継続性をどう思うか?という問いにどう感じるか、というのがポイントになるような気がします。

私としては、その…かつてのような激しさを求めたりすることもありますし、そのころの作品も現在進行形で聴くわけですが、例えば頭の中で最近の作品にそういう激しさをつけたそうとしても「あぁ、これはやっぱ違うわ」って思うので、現在のグルーヴも強固…むしろ、その、そぎ落とされたサウンドでこの強固さも実現しているってのは、とてもエピックなことだと私は思うんですよね。

坂本慎太郎 ヤッホー ジャケット画像
ヤッホー/坂本慎太郎(2026)

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。

★関連(個人的お勧め含む)作品・記事

↓脚注で言及した『脳をまもろう』はゆら帝・下記作品収録の『スイートスポット(下記、M-8)』を彷彿とさせます。下記作品は、今作にも繋がるムードの起点となっている作品です。

musictherapy.hateblo.jp

 

↓前回の当カテゴリの記事はこちら。修羅の国からやってきた、刹那を駆け抜ける侍…DOESの代表作は、タイアップがありながらもブレない作風でした…

musictherapy.hateblo.jp

 

*1:これに加えて、ゆら帝『Sweet Spot』の『スイートスポット』を彷彿とさせるようなジャジーさもある。

*2:現体制になったのは'14年。