こんばんは。キタダハルキです。
今日は二度寝してものすごく変な夢を見て寝覚めがよろしくなかったんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日のTSUTAYA DISCAS日記、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【お蔵入りを乗り越えて…】。
それではレビューしていきたいと思います。
■Smile/Brian Wilson(2004)
ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの5thソロアルバム…というか、ビーチ・ボーイズ時代に挫折した作品を日の目を浴びられる形に持っていこうプロジェクト的なノリで完成にこぎつけたアルバムです。
歴史的名作『ペット・サウンズ』からの流れでそれはもう大きな期待がかけられていたそうで、すげー作品を作ろうとして心身に負荷の大きな技法で制作していたところノイローゼを発症、薬物問題も起こすこととなり挫折、さらにはビーチ・ボーイズ自体が一気に斜陽してしまった…という黒歴史があったんですよね。
そんなこともあり、薬物問題の底からは一応抜け出したブライアンもこのときの話をするのは非常に嫌がり*1、お蔵入りになったまま30余年…とあるパーティーでそのころの曲(それが上記楽曲。当アルバムM-2)をリクエストされたことをきっかけに「もっペん向き合ってみよか」となったのがこの作品。
さて、ここまで書いてきて私自身はどう思ったかというと…
実は、結構長いことこのアルバムのレビュー、スルーしてたんですよね。初めて聴いたのが約2年半前、率直に難解な作品にも聞こえていましてね。
なんせその前段で書いていたような「思い入れ」として機能する部分がすっぽり抜け落ちたままで聴いたこともあり「あぁ、ビーチ・ボーイズっぽいね、うん」みたいな感想になっていたわけです。
ただ、それこそがある意味、このアルバムの価値なんじゃないかと。
私はその…先述した「斜陽してしまったビーチ・ボーイズ」の作品も聴いていて。
↓「ビーチ・ボーイズ最後の名盤」との異名もある。名曲もあるけれど自作の物語の朗読*2など「らしい」と感じられる内容とはお世辞にも言えなかった作品。レビュー記事は以下のリンクから。
そのときはさすがに「これはビーチ・ボーイズとは違うよなぁ…」とも思ったので、最低限の「ビーチ・ボーイズのゲシュタルト」は形成されてはいると思うんです。
で、今回この「Smile」に関しては、豪華な音遣いのビーチ・ボーイズやね…みたいに思ったので、それは成功なんじゃないかと。冒頭の圧倒的に美しいコーラス、物語のようにわくわくする曲展開などに「らしさ」を感じられる作品だと思います。
もっとも、旧メンバーはこの作品に関するドキュメンタリー映画への出演を拒否したらしく…まぁ、掘り返し、ではあるんで、そこに対して思うところがあるのも無理はないかなぁ…とも。
■終わりに:時間をおいてみて、そして、ブライアンの訃報に触れて…
レビューは以上になりますが…
今回はさすがにある程度調べてからレビューしました。自分自身の感想はその「調べた要素」から感じたこともだいぶ含まれています。それぐらいに、リアルタイムでの思い入れにつながる経験が乏しかったことはこのアルバムに対するフィーリングを鈍らせていたとは感じました。
ただ、このアルバムをもう一度聴くまでに当作品の作詞に深くかかわったファン・ダイク・パークスの作品に触れていたことや…
↓作詞にかかわったとのことですが、曲のファンタジックな雰囲気にも当作品との共通項が感じられます。ただし敷居は超高い作品。レビューは以下のリンクから。
時間をおいてみて、なおかつ、先日のブライアンの訃報に触れてもっかいトライしてみよう、と思ったことで、この作品への心を開くことができたことは、自分にとってもいいきっかけになったのではないか、と思います。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
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