こんばんは。キタダハルキです。
今日から一週間、結構忙しいスケジュールで、書き溜め作業もしているんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日のTSUTAYA DISCAS日記、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【実は、起死回生の一発】。
それではレビューしていきたいと思います。
■Coming Up/Suede(1996)
グラムロック色強いブリットポップサウンドが特徴のバンド・スウェードの3rdアルバムです。
間違いなく、スウェードではもっとも聴きやすいと思います。
上記楽曲『Trash(M-1)』がまず大ヒットし、アルバムからシングルになった5曲すべてがトップ10入りという、超超超・商業的大成功も収めました。
なんで聴きやすいかって、やっぱりメロディが明快で軽快さが出たんですよね。特に『Beautiful Ones(M-6)』は実際に歌いだしたくなるほど軽快だし、カラオケでつい歌ってしまう一曲でもあります。
これだけだとバンドによくある「ポップになって売れたかも知らんけど、むしろ音楽的には失敗した系か…?」とも思われたりすると思うんですが、ボーカルのブレット・アンダーソンの個性はそんなものには負けなかったですね。ポップになったとかどこ吹く風、ぐらいの感じでありのままに色気を放ってくれています。
少なくとも、スウェードを一度も聴いたことがない、とかなら一番最初に勧めるのはこの作品かなと思います。
■終わりに:起死回生の一発…
レビューは以上になりますが…
実は私、この作品が「起死回生の一発」だったことを知ったのは、この記事を書きはじめてからです。
1st、2nd(こちらも名盤です)でサウンドの根幹を支えていたギターのバーナード・バトラーが脱退、当時は彼への依存度が非常に高いバンドだった(しかも、ギターの彼以外のメンバーはみんな素行も悪かった…)とのことで…当時のプレスでは「もう終わった」扱いを受けることも珍しくなかったそう。
そんな中、一念発起してこの最高傑作とも呼べる作品を作り上げたのは素晴らしいですよね。しかも、メンバーが変わってスウェードらしくないサウンドになってしまったわけではなかったわけだから*1。
その後またドラッグの問題などで低迷し一度解散するも、'13年に復活作を出して以降再びメインストリームに舞い戻る…という地力も見せつけているスウェード。サウンドもそうですが、バンドとしてストーリー性があって本当に唯一無二だと思いますね。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
★Suede・アルバム時系列レビュー
※次作(B面ベスト)アルバムのレビュー記事はこちら。光だけではなかったブリットポップ。バンドにも差し迫る影を感じさせるような歴史をたどる一枚です。ベスト盤ながら超高評価作品です。
※前回の当カテゴリの記事はこちら。下記作品はクセ「が」ある、と感じるところからクセ「に」なるまでが勝負。とにかく平沢進(主宰)の世界観を理解をするのに一苦労ながら、当作は比較的わかりやすい気もする一枚。
*1:私自身、ストーリーを調べて初めてメンバー変更の顛末を知った。

