こんばんは。キタダハルキです。
今日は…というか、最近また寝てるのが気持ちよくて起きるのが遅い生活なんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日のDMM月額レンタル日記、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【カオスの美しさの中に、取り付く島がある】。
それではレビューしていきたいと思います。
■I, I/Bon Iver(2019)
アメリカを代表するインディーフォークバンド、ボン・イヴェールの4thアルバムです。
私は前作がなっかなか理解しきれず、食らいつくような感じで聴いてるうちに結局10回聴いてしまった…みたいな感じだったんですが…苦笑。
※その前作のレビューはこちら。
今作をパッと聴いた印象では、前作よりは取り付く島があるとも思いました。
それこそ、上記『We(M-3)』はメロディが分かりやすい時間もありますしね。もっとも、それも曲後半にはカオティックな美しさで砂浜を手でザっとやるようにそのわかりやすさがかき消されてしまう側面はあるんですけども…。
ただ、このかき消された後に残る神聖さを表したような『Holyfields,(M-4)』がやってきて、あぁこれはまた術中なのだろうと、構成力の巧みさを感じましたね。いやぁ…理解の先を行っとるなホンマ…。
ただ、とは言ったものの、改めてここで取り付く島が存在していることはお伝えしたくて。『U (Man Like)(M-6)』と『Naeem(M-7)』は久々にド直球な構成そのものもわかりやすい曲で、めっちゃくちゃ映えるんですよ。
こうやってポップを食いつぶさない構成でやられた…!って思ったら、終盤はまた深淵を覗くようなジャズっぽい『Salem(M-11)』でまた還っていくような…この押し引きがすごいなぁと思いました。
結論、目指すべき聴きどころがきちんと提示されている感じがするので、やっぱり前作ほどは敷居高くないんで、敷居に跳ね返されて一回諦めちゃった方でももう一回チャレンジしてみるのもアリじゃないかと思います。
■終わりに:カオスを抱き込む美しさ。
レビューは以上になりますが…
ボン・イヴェールの音楽性は…一筋ではとてもいけない難しさがありながら、なんとか聴いてみよう!ってさせるのは…あらためて音の美しさ…それも、片面的でなくカオスも抱き込めているからなのかな?と思ったりします。今作はその分、より中央に配置されたポップが際立ってこりゃすごいってなりましたね。
もっとも、前作がハードコア過ぎたのか今作は若干セールスでは苦戦*1したようですが、今回のはもっかいチャレンジできるような出来だと思いますんで、ぜひ。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
★Bon Iver・アルバム時系列レビュー
↓先述した前作(3rd)のレビュー記事はこちら。当時のメモ書きにひねり出したのが「アーティーで抽象画みたいなアルバム」というワードが精いっぱいで、食らいつかないと聞けないかも。ただ、得体のしれない美しさで得体のしれない涙を流す瞬間はあるかもしれません。
※前回の当カテゴリの記事はこちら。Suchmosの復活作は、皮肉から愛へと向き直って、真っすぐなEPになっていました。
*1:前作はUS・UKともに2位、今作はUS26位、UKは11位。

