こんばんは。キタダハルキです。
今回はちょっとしたカルチャーショック?のような体験から…。
私、最近音楽を聴くうえで「止めた」ことがありましてね。
それこそが「ベスト盤」で判断しようとすること。これ、本質を見誤りやすいなーと思ったんですよ。
なんというか、ベスト盤ってアルバムを「一枚の絵」としてとらえているタイプのアーティストだったり、はたまた「音質や音楽性が大きく変わってしまった」アーティストには特に不利やなぁと思うんです。
オリジナル・アルバム*1にあってこそ、って曲が流れを無視して一曲だけ引き抜かれても「んー?そんなにいいかなぁ?」と思ってしまったり、はたまたシングルをぎゅうぎゅうに詰め込まれると収録時間のせいで飽きてしまったり…。
ということで、今回は私が独断と偏見で選ぶ「ベスト盤よりオリジナル盤を聴こう!」アーティストについて、お話ししたいと思います。
■その1.デヴィッド・ボウイ
まずはこの企画を発起するきっかけになったアーティストであるデヴィッド・ボウイ。
もうね、大好きになった今だからこそ言えますけど、最初は本当に本当に「?」だったんですよ。とあるベスト盤を聴いて、とにかく「聴きやすくはない」よなぁ…オシャレやと思うしすごい人やとは思うけど…みたいな印象でずーーーーーっときちんと聴けずに来てました。
ただ、例のローリングストーン誌、NME誌のランキング*2を見ると軒並み高評価。
ってことで、試しに「スタジオ盤」を聴いてみることにしたんです。その結果は、ベスト盤以外のアルバム保持数9枚に到達、もちろん再生回数も担保の上(私はもう一枚聴き足すための条件として、再生10回ルールってのを設けています。これはまた別の記事で…)。
スタジオ盤は本当に素晴らしい出来で甲乙つけがたいですが…
私のおススメアルバムはやはり、好きになるきっかけをくれた「Hunky Dory」ですかね。
↓収録曲「Changes」。しかしカッコいいな…。絶対的な個性。
代表作群の中でもっともポップだと思いますし、とっつきにくさを感じている方には特におすすめしたいですね。
■その2.The Rolling Stones
続いてはストーンズですね。これまた、先述のランキングがきっかけです。
ストーンズも、どうもベスト盤だと「音の一貫性がない」っていう当たり前の壁にぶち当たって耳が疲れてきて、どうしても有名曲だけ思い付きでピックアップしちゃうような聴き方になってました。
だけど、スタジオ盤で聴くと「え?もう終わり?」ってぐらい、スルスルっと聴ける。しかも長い曲もあるのに。ほんまにもう終わりなん?って感じです。そう思うと、アルバム1枚単位で初めて…ってタイプでもあるんやろうなと思います。
おススメアルバムは、ベタながら「Let It Bleed」ですね。
↓1曲目「Gimme Shelter」。しかし現役なのがすごすぎますね…。
しかしストーンズはほんま、大人になったからこそ聴く、って感じもあると思いますね。余計なものがない、って良さは年齢を重ねてきてより響くものだと思います。
■その3.ボブ・ディラン
続いては…ボブ・ディランですね…。
最初はシングルのベストかなんかを聴きましたが…やはり、CD後半になるとタイトルを見ても「どんな曲やっけ…?」となってしまってます。現状も。
だからこそ、スタジオ盤を聴くの、すごく勇気がいりました*3。その勇気はもう、ノーベル賞クラスの評価受けてるんだから、と、ここに関しては他者の評価も敢えて大きく参考にしました。
結論としては、本当に聴いてよかったです。スタジオ盤5枚をレンタルするに至れたんでね。
特に「Highway 61 Revisited」は本当に聴きやすい作品だと思いますね。いきなり有名曲「Like A Rolling Stone」で入りますけど、そのまま聴ききれるアルバムです。
■その4.syrup16g
邦楽勢からはsyrup16gですね。
こちらは今までの例と違い、最初っから大ファンで2枚同時発売となったベスト盤は「あとで」聴いたパターンです。
ただ、そのベスト盤の内容がね…。正直言うと「もうすでにファンの人向け」の内容だったかなーと感じるところ*4がありましてね。これならスタジオ盤で聴いてほしいなーと思うわけです。シロップは好きだからこそ、なおのことそう思います。
個人的にシロップはそれこそ、私の人生を変えたアーティストのひとりです。どのアルバムでもいいですが、やはり代表作「Reborn」が入っているこのアルバムがおすすめですね。レビューもしてるんでよかったらご覧いただけたらと思います。
■その5.Deep Purple
最後はどれにするか迷ったんですが…ディープ・パープルですね…。
これは今までのラインアップと違い、なぜかベスト盤を2枚持ってましてね…苦笑。しかもどちらも音質がしょっぱくて(極度の小音量…)、なおかつ曲目もかぶりにかぶっていて、なんでこんなことに…?という感じで…。
一方、コピバンとかでは目にする機会が多く、ちゃんと曲を理解するために有名曲だけ取り出して聴く、みたいな機会だけは多く…そういう聴き方のせいでどうしてもはまっていけなかったんですが、音質リマスターをきっかけにきちんと聴いてみたら…
めっちゃええやん…ただただ、カッコいいです。
↓収録されている代表曲はこちら。
…ということで、2012年リマスターされた代表作アルバム「Machine Head」をおススメしておきます…。2枚組内容としては音質違い(と、少し収録曲違い)というマニアックな面もありますが品質のいいスピーカーを持っている方ならどちらのバージョンも楽しめるかと思います。
■まとめ:邦楽・洋楽の「売り方」の違いが大きいか…。
今回は洋楽勢が多めになりましたね。
やっぱり、邦楽の方が「シングル→アルバム」型の売り方をするケースが多いのに対して、洋楽は「アルバム→シングルカット」ってパターンが多いから、どうしても後者の方がブツ切れ感が大きくなりがちなんかなぁと*5。
今回紹介した5アーティストはスタジオ盤を聴くと印象代わると思いますんで、ぜひ一度聴いてみてくださいねー。他にもベスト盤よりスタジオ盤!と思うアーティストがいたら、コメント欄などで教えてくださるとうれしいです。
*1:スタジオ録音された「新曲」を中心に構成されたアルバムを指し、「既発曲」の集合体であるベスト・ヒット集などのコンピレーション・アルバムに対して、「そのアルバムを発表するために新曲を書いて録音した」という意味
*2:最近ずっとこのランキングのリンクを貼っているので、リンクは割愛します。
*3:ちなみにベスト盤の再生成績がそこまで悪いわけではない。わずかに10回に届かない程度
*4:特にAL「delaydead」収録曲のアレンジ変更前バージョンとか。未発表曲も、新作というより「過去作品」中心。
*5:一方、邦楽勢は邦楽勢で「望まざるベスト盤」を出されてしまうトラブルも頻発。今回はそういうパターンのものは除外しました。