こんばんは。キタダハルキです。
今日はインディアンカレーやら、白熊やら食べてきたんですが…皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、それでは今日のDMM月額レンタル日記、やっていきたいと思います。
今日のキーワードは…【どのみちから、遠くはなれたのか】。
それではレビューしていきたいと思います。
■あのみちから遠くはなれて/GRAPEVINE(2025)
'90s後半からポップなブルースを鳴らし続けてきたロックバンド、GRAPEVINEの19thアルバム、最新作です。
もっともインパクトに残ったのは「トーキングブルース」ということですかね。上記『天使ちゃん(M-2)』からそれがキーとして芯を通っているような感覚がリスナーとしてはあったわけですが…
正直にいえば、このブルース感に''直接的なぶちまけ''がのっかるような機会が増えたなぁと感じています。好みの問題なので容赦いただきたいところもあるんですが、私としてはもう少し昇華・消化したものを出してほしいように思いました。『ドスとF(M-3)』にも感じますけど、いかんせん、ミドルエイジクライシスのような厭世観がね…これは前作における『Goodbye, Annie(前作M-8)』やらにも実は感じていたことではありましたが…
その分、きれいに文学的にもストリングスサウンドとしてもまとまっている『わすれもの(M-4)』や、短編小説を読んだような満足感のある『はれのひ(M-8)』との溝が大きくて、なんというか、リズムとして聴いていれば*1かっこいいね、で終われるところが、ギョッとする物言いが飛び込んできちゃう機会も多くちょっとノイズとして鋭く感じてしまいました。
ですが、バンドサウンドとしての強靭さはもちろん健在で、プログレッシブな構成にもしなやかに、「世迷言も泣き言も置いてゆかれよごゆるりと」、と綴られる『猫行灯(M-9)』の温かみにはさすがと思わされました。
それにしてもタイトルをおもうと…「どの」みちから遠くはなれてきたんでしょうか。
そのはなれた先には私自身も存在できるのか…。そこはリスナー自身で決めていくところなんだろうな、ということを感じましたね。
■終わりに:聴きこんで味に慣れることができるか…
レビューは以上になりますが…
文体から伝わっているかと思いますが、率直にもろ手を挙げて、とはいっていないのが現状です。
ただ、ベテランのキャリアになってただ無難なことをしない、という攻めの姿勢があるからこそ、ここまで強靭なバンドになった、とも思いますし、聴きこんでいく中で味に慣れていけるか、というところかと思います。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし気に入っていただけましたら、もう一記事、読んでいただけると嬉しいです。
★GRAPEVINE・時系列レビュー
↓18th(前作)のレビューはこちら。みずみずしく、青さも衒いなく出す真っすぐさのあるベテランとして驚きのあるアルバムです。
※当カテゴリ、前回の記事はこちら。日本にもこんなソウルがあったのか!と驚かされる土着の魂をふるわせてくれるライブアルバムです。
*1:歌詞を読み込もうとしなければ入ってこないぐらいの、というニュアンスです
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