「ふんわり」と「かっちり」のコントラストが引き起こす中毒性。
JAILHOUSE HITS/ホフディラン 2001年1月10日
スマイル
マフラーをよろしく
キミのカオ
恋はいつも幻のように
コジコジ銀座
遠距離恋愛は続く
INTERVAL
欲望
極楽はどこだ
STAND
GUIDE TO THE JAILHOUSE
Mountain
(曲名無し)
坂道
(曲名無し)
JAILHOUSE ROCK
まずは、ボブディランさん、ノーベル文学賞おめでとうございます!ミュージシャンとして初の功績ということで、ほんと文字通り「歴史」を動かしたということだと思います。
…さて、当記事はボブディランさん、ではなく、「ホフディラン」についてお話ししていきます。そういえば、彼ら自身も「ボブディランと間違ってCDを買ってくれれば…」というなかなかの不謹慎ジョークを口にしていたと思います。
彼らとの出会いはたぶん、コカ・コーラのCMソングだった「恋はいつも幻のように」で、Mステに出たときがスタート。そんときは、たぶん言うほど好きでもなかったような気がします。ですが、なんというか、忘れることはなかったんですよね。おそらく、その秘密が冒頭でお話しした中毒性、ってところだと思うんですけど。(世間もその中毒性、耳残りには完全に気づいているのか、ワタナベイビーは近年、複数のCMソングに起用されている。)
※ほんで余談ですが、彼らのバックバンド「BEST3」のベースは、syrup16gのキタダマキが務めています。
↓syrup16gについては、この記事でも取り上げています。
そんなホフディランの、中毒性満載の楽曲をワタナベイビー、小宮山雄飛、それぞれがリードボーカルの作品から一つずつ、ご紹介します。
■ファニーな中に、さらりと入ったスパイス。
↓デビューシングル。ワタナベイビーメインボーカル。
かわいくスマイルしててね 人間なんかそれほどキレイじゃないから
すぐスマイルするべきだ 子供じゃないならね(スマイル/ホフディラン)
一見、もんのすごい「毒」なんですけど、このワタナベイビーのぐにゃっとしたファニーな歌声ゆえに、笑って受け入れられると言いますかね。確かに、子供はどんなときであってもかわいいかも知んないけど、大人がグジグジずーっとしててもかわいくもなければ、誰かが救ってくれるわけでもないですからね。
メッセージとしてはピリッとしてますけど、よし、もう一回!って形で元気が出ますよね。
■とにかく、真っ直ぐ届く。
↓7thシングル。小宮山雄飛メインボーカル。
僕らを動かすその夢を二人で探しに行こう
全てを惑わすその噓をこの場に捨て去っていつか(欲望/ホフディラン)
もんのすごい直球ですよね。声も歌詞もね。真っ直ぐだからこそ届く、真っ直ぐ動いていこうっていう前向きなエネルギーを受け取れる楽曲ですよね。なんせ、メロディーの美しさが小宮山雄飛の声の真っ直ぐさでダイレクトに反映されていると思います。
■ミスマッチな世界観の混在が魅力。
と、こんな対照的な二人のボーカリストが織りなす不思議な中毒性の高い世界観が、ホフディランのストロングポイントだと思いますね。楽曲構造的にも対照的(ワタナベイビーの曲はふんわりしているけど、小宮山雄飛の曲はカチッとしている)ですしね。
ただ、そんなミスマッチな世界観がひとつになっている気持ちよさ・気持ち悪さ。これが本当にクセになるグループだと思います。ただのポップスはちょっと…っていう方におススメです。