いちいち、音楽を考える。

音楽はフィーリングも大事だけど、いちいち考えてみたくなるんです。

自分がやりたいことをやるのに、許可なんていらない。(In the City/The Jam)

パンクにとどまらない、先見性。

 

In the City/The Jam 1977年5月20日

Art School
I've Changed My Address
Slow Down
I Got By in Time
Away from the Numbers
Batman Theme
In the City
Sounds from the Street
Non-Stop Dancing
Time for Truth
Takin' My Love
Bricks and Mortar

ザ・ジャムとの出会いは、YouTube。なんというか、サムネを見た瞬間に「絶対カッコいいはず!」と思って聴いてみたらやっぱりカッコよかった、っていうのがきっかけです。

実は私、このザ・ジャムよりポール・ウェラー個人のことを先に知ったので、どうしても現在のいわゆる「ブラック」寄りな音楽性の人だ、ってイメージがあって、今回取り上げるザ・ジャムでのパンキッシュな音楽性は意外!って思ったんです。(私自身の無知もあって、ものすごい伝説的なバンドだったというのも「調べた結果」知りました)

で、正直に申し上げると、私、パンキッシュど真ん中な音楽が得意ではないんですよね。開拓が甘いのもあると思いますが、なんというか「もっとアレンジしてもよくない?」みたいに思うことが多いんですよね。

※もっとも、この記事で取り上げた彼らは別、ですが。

musictherapy.hateblo.jp

この「アレンジしてよ!」って思う原因ってなんやろうな、と思ったら、なんというか「技術不足によるこれでいいや感」「練習したくねぇし」的なフィーリングを音から拾ってしまっているんだ、っていうモノだと思うんですよね。

ただ、その代わり、といってはなんですが、このフィーリングをくぐり抜けて耳にガツンと来た!ってバンドは、本当に素晴らしいと心から思えているんですよね。ザ・ジャムも、そういう「有無を言わさぬ」バンドのひとつだと思います。

それでは、おススメの楽曲、紹介していきます。

■自分がやりたいことをやるのに、許可なんていらない。

 

これが冒頭でお話しした、サムネから「来た!」って思ったきっかけですね。躍動感がスゴイです。

で、一番最初に聴いたときは「勢い」で持っていかれた感じだったんですけど、よくよく聴いてみると演奏の「噛み合い」は非常に良く、いわゆる「音楽的違和感」みたいなものは感じないんですよね。だから、私のような「ややパンク苦手」勢にもリーチしたんだろうな、と思います。

ほんで歌詞がまた素晴らしいんですよ。

Anything that you wanna do, anyplace that you wanna go
Don't need permission for everything that you want
Any taste that you feel is right
Wear any clothes just as long as they're bright
Say what you want, 'cos this is a new art school

(Art School/The Jam)

自分がやりたいことをやるのに、許可なんていらない。あなたの感じることこそが「正しい」んだっていう、77年っていう時代を考えてもものすごく前に進んでいるメッセージだなと思います。

この「やりたいこと」を思った通りにやってるんだ!っていうところが、有無を言わさぬ勢いに繋がっているんだな、って思いますね。

Art School

Art School

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

■集まって、パッと合わせてみようぜ!っていうロマン。

 

先述の通り、私はザ・ジャムに触れたのがつい最近なんですよね。

だからこそ、日本の大御所がチラッとシークレットトラックでカバーしていても気づかなかったり…ってことがあったんですよね。

で、その大元(ってかこれもカバーだけど)が素晴らしいんですよね。めちゃくちゃ単純な構造の楽曲ですけど、ベースのブルース・フォクストンのゴリゴリしたひたすら前進していく音使いがステキ。

特に打ち合わせとかしていなくても、パッと集まって合わせてみようぜ!って感じでいけそうな、ワクワクする感情を起こしてくれる楽曲だと思います。

Batman Theme

Batman Theme

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

■旧い感覚のままではやっていけないぞ!

 

実はこちらの曲のメインリフも、オマージュされているって後から知りました。あのフレーズがかっこいいなー、っていう初期衝動のようなものがあったんでしょうね。で、最後の最後にねじ込んだ、っていう。

※このオマージュは、リスペクトが感じられて好きです。銀杏はパンク中のパンクですし。この曲で聴いたからこそ、このリフを覚えていて、原曲を聴いたときに「あぁこの曲か!」って感動もあったわけで。

 

で、この銀杏BOYSもリスペクトしていたのって、やっぱり歌詞の先進性にもかなりウェイトがおかれているんじゃないか、と思ったわけです。

And I know what you're thinking
You're sick of that kind of crap
But you'd better listen man
Because the kids know where it's at

(In the City/The Jam)

若者にうんざりしているのかもしれないけれど、カギを握ってるのは若者やで、ってことかな、と意訳したんですが…やっぱり、旧い感覚のままではやっていけないぞってのは常にあること、なんだと思うんですよね。保守的に守りに入るんじゃなくて、もっともっと新しい感覚に触れていこうぜ!っていう、革新的でカッコいいメッセージだと思います。

In the City

In the City

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

■現状否定をせずに、新しい可能性を出したことが素晴らしい。

このアルバムのいいところは、当時はパンクが全盛だったにも関わらず、そのアプローチを否定することなく、新しい可能性も提示したことだと思うんですよね。サウンドこそ粗いけど、「Away from the Numbers」 「Sounds from the Street」など、今回取り上げた以外の楽曲も、ただのパンクではない、オシャレな先進性が垣間見えます。

今聴いてもカッコイイ、って思える作品だと思いますね。

 

★この記事で紹介した楽曲はこちら。

<アルバム>

In the City (Remastered)

In the City (Remastered)

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥1600

<楽曲>

In the City

In the City

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
Batman Theme

Batman Theme

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
Art School

Art School

  • ザ・ジャム
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

援助交際

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  • 銀杏BOYZ
  • ロック
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes