群を抜いた「聴きやすさ」。
BEST OF SOULHEAD/SOULHEAD 2007年2月21日
STEP TO THE NEW WORLD
LOVER,KNIGHT,MAN
OH MY SISTER
空
GET UP!
YOU CAN DO THAT
NO WAY
AT THE PARTY
Fiesta
SPARKLE☆TRAIN
Got To Leave
Pray
XXX feat.KODA KUMI
キミノキセキ
いつまでも…
Dear Friends
FEEL LIKE JUMPING
私、ベスト盤をガンガン聴くってことあんましないんですが…SOULHEADは別。定期的に、飽きずにずーっと聴いてますね。で、なんで飽きが来ないんだろう？ってことをふと思ったんですよ。R&Bって、ぶっちゃけ似たフィーリングになりやすいことも多いですやん。だから結構不思議に思ってましてね。
ほんで、調べてみたら自身で作詞作曲してるとのことで、納得。作曲がいわゆる「売れ線」のテンプレート（ポップに寄せすぎアレンジ）からはみ出している部分がフックになっていると思います。あとは、R＆Bにありがちな「やりすぎフェイク」が少ないので、とってもメロディの立ち上がりがいいです。比較的覚えやすいメロディーだと思いますね。その結果、シングルこそ際立ったセールスではありませんでしたけど、オリジナルアルバムは3作連続TOP5。このベスト盤も13回チャートインを果たしています。
そんな非常に聴きやすいR&BであるSOULHEADのベスト盤から、特におすすめの3曲についてお話ししていきたいと思います。
■「立ち上がり過ぎている」部分がなく、スマートでクール。（STEP TO THE NEW WORLD）
これを初めて聴いたのがスペシャのパワープッシュだったんですが…当時はすぐには理解できず（R&Bに対して心を開いていなかった）、苦手って思っていましたね。ぶっちゃけ、何キッカケで彼女たちを好きになりはじめたのか、正直覚えていません。
ですが、もはやそんなことはどうでもいいというか。いかんせんカッコいいですよ。どのパートを拾い上げても「立ち上がり過ぎている」部分がなく、スマートでクール。サウンドがゴリゴリし過ぎていないから、パーソナルゾーンに不意に飛び込まれてギョッとするような瞬間がなく、安心して聴ける（もしかしたら、ここが一番の良さかも）んですよ。
語られているメッセージもごくごくシンプルなもの。
Open your mind and
Move your body like me（STEP TO THE NEW WORLD/SOULHEAD）
言いたいことはこれだけ。あなたもどう？ぐらいの静かなる自信に漲ってますね。この曲に合わせて身体を動かすと、自然と彼女たちのフィールドへと引き込まれていきますね。
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■コーラスワークがえぐい。（You can do that）
この曲はコーラスワークがえぐいですね。3度、ユニゾン、オクターブを駆使したサビは圧巻（PV中盤の姉妹だけで行われるコーラスは鳥肌もの）。で、サビ前のブリッジ部分にフェイクが入ってますけど、このバランスなら聴いてて気持ちいいんですよね。いわば、ギターリフのように「楽器」として入っているってバランスで聴けるんでね。
ほんで、ラップもカッコいいです。たぶん、女性のラップでカッコいいと素直に思ったのは彼女たちが初めてだったと思います。キレッキレです。
歌詞はこれまたストレートで分かりやすいものになっています。
飛びたいなら
羽を持つんだ
進みたいなら
道をつくればいい（You can do that）（You can do that/SOULHEAD)
これだけ真っ直ぐだからこそ、迷いに迷っているときには道しるべになると思いますね。で、この曲にも当てはまりますがスマートですよ楽曲が。だから、歌詞がドカーンと飛び込んでき過ぎずに「ちょうどいい温度」で入ってきていると思いますね。
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■こんな「ナキウタ」なら、なんぼでも聴きたい。（Dear Friends）
これはまさにド直球。今回紹介した中では最もポップなアプローチになっています。で、本格派の方々って、どうしてもポップになった瞬間に「大衆受け」のニオイがきつくなり過ぎて聴いてられない、って現象を起こしがちだと思うんです。しかし、彼女たちに関しては余計な心配でしたね。アレンジにストリングスなどの足し算をしたときは、必ずどこかで引き算が行われていて、仰々しくならずに適切な温度感を保っています。
しっかし、この曲はメロディーが抜群にいいです。ちょっとエッジの立ったyoshika氏（メインボーカル・姉）のボーカルが、聴き手の感情にグッと踏み込んできます。 それこそ、こんな「ナキウタ」ならなんぼでも聴きたい。そう思える貴重な楽曲だと思います。
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■聴いていて、とにかく快適。
改めて聴き直してみて、SOULHEADは曲の温度の上げ下げがものすごく巧みだなと思いました。聴いていてとにかく快適。リスナーの自意識に飛び込もうとしてこないところが、逆に耳を傾けさせると言いますか…
押しつけがましい音楽に嫌気がさした時に聴いてみてほしい一枚ですね。ノイズで無理やりこじ開けられるわけでなく、自然にダイレクトに感情へと届いてくれる、そんな音楽です。
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