いちいち、音楽を考える。

音楽はフィーリングも大事だけど、いちいち考えてみたくなるんです。

【傑作PV特集】ホンキで、「ばか」やろう。~OK Goは、「ランニングマシン」だけじゃない!~

ホンキで、ばかやろう。

 

今日はアルバムの紹介ではなく…PVのご紹介。

皆様、OK Goってバンドはご存知でしょうか。彼らはおそらく、世界で一番「ばかやってる」バンド。もっとも、ネットやYouTubeをよくご覧になる方なら一度は目にしたことがあるかもしれません。彼らはこちらのPVで一気に有名になりました。

 

ランニングマシーンを贅沢に使い、よくぞここまでアホなことをしようと思ったな、と思いますね。でも、ワンカットで録ってますから相当に努力の跡が見られるんですよね。そこを想像すると、おもしろさから、感動へと感情がシフトしていくのが分かります。

この楽曲がもう10年ぐらい前ですから、ある意味YouTuberのハシリなのかも?と思うと「先見性」がすごい…ようにも思います。(もっとも、彼らからすれば「面白いと思うことを、ただやっている」だけなんでしょうけどね)

そんな彼ら、もちろんこのルームランナーPVの「一発屋」ではなく、その他にも多数、おもしろいPVを出してます。今日はそんなOK GoのPVから、これがおもしろい!っていうモノを3本、ご紹介したいと思います。

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「ひとひねり」加えるセンスが光る一枚。(猛烈リトミック/赤い公園)

「ひとひねり」加えるセンスが光る一枚。

猛烈リトミック

猛烈リトミック/赤い公園 2014年9月26日

NOW ON AIR
絶対的な関係
108
いちご
誰かが言ってた

ドライフラワー
TOKYO HARBOR
ひつじ屋さん
サイダー
楽しい
牢屋
お留守番
風が知ってる

赤い公園の存在をハッキリとした形で認知したのは、SMAPの「Joy!!」の楽曲提供から。彼らの楽曲は常にいいので「誰が作っているんやろ?」ってことに注目していたんですよね。しかし、当時はまだまだ無名(というか、赤い公園は今も有名とまでは言い難い部分がある)のアーティストに国民的アイドルの楽曲製作を依頼するってのも凄い話ですよね。

それはさておき、赤い公園の2ndアルバム「猛烈リトミック」を聴けば、なんでそういう依頼が来たのか、っていう謎を解くきっかけになるんじゃないかと思います。なんせ、アレンジ力がものすごいです。ほぼ同じことしてないやろ、ぐらいの多彩さがありますし、ソングライター・津野米咲氏(Gt.)の紡ぐ「ダイレクトさと暗喩のミックス」が絶妙な歌詞も素晴らしいと思います。

今回はそんなアルバムから、おススメの3曲についてお話ししていきたいと思います。

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【全曲レビュー】後ろを向いているように見えて、実際は全力で前を向いている。(darc/syrup16g)

私は、「ダルク」って何ぞや?からのスタートでした。

darc

darc/syrup16g 2016年11月16日

Cassis soda & Honeymoon
Deathparade
I'll be there
Father's Day
Find the answer
Missing
Murder you know
Rookie Yankee

公式サイトをふと何気なく眺めていた時に、当アルバムの発売を知りました。で、発売を知っていながらもその発売日辺りは人生の中でも有数のお金がないタイミングに当たってしまい、泣く泣く発売日前フラゲをスルー。もっともっとお金を稼がねば…という思いを新たにしたのは記憶に新しいところ。

そんな私の身の上話は置いといて、先日ようやく無事に初回盤をゲットして特典のステッカーもゲットしたわけですが…この待ち焦がれた一枚についてお話しできることをうれしく思います。ちなみに、アルバムタイトルの「darc」ってなんだろう?ってことで検索にほり込んで私にできる範囲で調べてみたところ…

ダルク(DARC)とは、ドラッグ(DRUG=薬物)のD、アディクション(ADDICTION=嗜癖、病的依存)のA、リハビリテーション(Rihabilitation=回復)のR、センター(CENTER=施設、建物)のCを組み合わせた造語で、覚醒剤、有機溶剤(シンナー等)、市販薬、その他の薬物から解放されるためのプログラムを持つ民間の薬物依存症リハビリ施設です。

(全国ダルク/ダルクとは より)

syrupの楽曲テーマと照らし合わせても、しっくりくるな、と思います。(注:私が調べた結果たどり着いただけ、ですので、もし正確なアルバムタイトルのソースをご存知の方がいましたら教えてください。)期待を持ちつつ、うちに持ち帰って再生ボタンを押してまずは1回目のリスニング…

正直に申し上げて、1回目の試聴成績は決して良好なものではなかったです。単純な話、非常にマニアックなデキだな、と思ったんですよね。今作は今までのsyrup16の作品群の中でもメロディがとにかく異彩を放っていて、真っ直ぐ聞きづらいものがありました。コードの中をメロディが何回も何回もコードという型を破壊してやろうとでも言わんばかりにぶつかるので、ストレートに不快感を感じることもありました。

ただ、私にとってsyrup16gは「命の根幹」にある存在。(その理由はこちらの記事でお話ししています。)

musictherapy.hateblo.jp

一度聴いてダメだと思ったぐらいで諦めたり、決めつけたりすることはあってはならんと思ったんですよね。そして通しで聴くこと数回…「こりゃぁ、とんでもない大名盤かもしれんぞ…!」そんな風に思い直したんです。今ではもう聴きたくてしょうがなくなるほどです。

そこで今回は「全曲レビュー」をさせていただきたいと思います。全部話したいほど、素晴らしいアルバムですのでね。

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「自分を」見つければ、ひとりじゃない。(Saosin/Saosin)

ムダなく、聴きやすい一枚。

Saosin

Saosin/Saosin 2006年9月26日

It's Far Better To Learn
Sleepers
It's So Simple
Voices
Finding Home
Follow and Feel
Come Close
I Never Wanted To
Collapse
You're Not Alone
Bury Your Head
Some Sense of Security

セイオシンを知ったのは、大学の後輩の紹介。思えば、彼がいなかったらこのジャンルをガンガン聴くってことをしなかったかもしれないなと思います。ぶっちゃけ、得意なジャンルではなかったですからね。(確か、当時はメタルなどの「見るからにわかりやすい」テクニカルなジャンルはまだ好んで聴いていなかったと思う)

ただ、そんな私の壁を大きく壊してくれたのがセイオシン。マジな話、すぐハマりましたね。聴きなれてきたから聴けるようになった、とかではなく、一聴してすぐ、おーこれはカッコいい!ってなったことを覚えています。

彼らの持ち味はそれこそ「全て」と言ってもいいんですけど、コーフ・リヴァー氏(当時)のスーパー高音ボーカルに付随するメロディの美しさ、演奏陣のタイトかつムダのない精度の高いまさに「聴きやすい」サウンドがとにかく素晴らしいです。結構な難易度のリフを弾いているとは思うんですけど、「サラッと」しているんですよね。「ドヤァ」ではない、断じて。その辺りがエレガントで、それこそ万人におススメできる作品だと思います。

今回は、そんなセイオシンのセルフタイトルとなった1stアルバムから、コレを聴いてくれ!という3曲について、お話ししていきたいと思います。

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